自身の論文中で他の論文を引用する際には、当該論文と自身の論文との関係を明確にする必要があります。
例えば、自身の主張の基になる事実が書かれているのか、類似の主張がなされているのか、または自身の述べている主張の具体例が示されているのかなどです。
しかし、特に英語を母国語としない研究者が英語でこのような関係を説明しようとする際には、的確な書き方がなかなか思いつかないことがあります。
そこで、これから引用しようとする論文が既に他の論文から引用されているならば、そこに実際に書かれている記述を見ることで執筆作業がより効率的になると考えられます。
このような背景を踏まえ、ある論文を引用している論文(以降、引用論文と呼ぶ)の中での、引用に関する記述(文脈)を簡単に検索できるサービスとして Colil (Comments on Literature in Literature)は開発されています。
本サービスは、機械可読な形での論文全文の再配布が可能なライセンスで提供されている PMC Open Access Subset の PMID 付き論文(約48万件)を対象に、本文中に記述されている別文献への引用情報を抽出し、書誌情報と併せて収めたColilデータベースを利用しています。
また、同データベースは全て RDF で表現され、SPARQL を用いた問い合わせに対応するため SPARQL エンドポイントも公開しています。
よりわかりやすい使い方の説明はありますか?
動画のチュートリアルを統合TVとYouTubeから公開していますので、ご参照ください。
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関連論文と関連スコアの意味は何ですか?
論文Aと論文Bが論文Xからともに引用されている場合(共引用)、論文Aと論文Bを関連論文とし、またその度数を関連スコアとします。
下の図では、論文Aと論文Bが論文X、論文Y、論文Zからともに引用されているので、関連スコアは3となります。
※ 参考:Henry Small, 1973
PMC Open Access Subset に含まれる PubMed ID 付きの論文は毎年どれぐらい発表されていますか?
以下は PMC Open Access Subset に含まれる PubMed ID 付きの論文(約67万件)の発表年分布です。年々、発表論文数が増加しているのがわかります。 ※ 2014年3月時点
PMC Open Access Subset に含まれる PubMed ID 付きの論文から引用されている論文数はどれぐらいですか?
PMC Open Access Subset に含まれる PubMed ID 付きの約67万件の論文から、合計で約513万件の論文が引用されており、この数は PubMed 全体の約25%に相当します。
また、1件の論文から平均で約41.5件の論文を引用しています。 ※ 2014年3月時点
Colil SPARQLエンドポイントのURLを教えてください
SPARQLエンドポイントのURLは"http://colil.dbcls.jp/sparql"です。
ColilオントロジーのURLは"http://purl.jp/bio/10/colil/ontology/201303"です。
SPARQLクエリのサンプルについてはこちらをご覧ください。
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